美浦村通信「管理人のひとりごと」 第201回
先週末は新潟競馬場へいってきました。実は、私ごとですが、10月に2番子出産というイベントを控えており、おそらく今回が出産前の最後の競馬観戦。もうすでに、体はだいぶ重いのですが、夫の担当馬が2頭とも出走するということもあり、気合を入れて出かけました。
 
新潟競馬場までの道のり、さて、交通機関は何を利用するかと、ちょっと迷いましたが、マイペースを貫けるということで、自分で車を運転していくことにしました。馬運車と同じルートを、馬運車並みに6時間かけて、のんびりと。いやいや、のんびり走っても、それなりに疲れます。到着してから一晩休めるとはいえ、馬たちはこの輸送を乗り越えての競馬。ほんとうに頭が下がります。
 
さて、競馬のほうですが、レセパセジョウテンファミリも散々な結果に終わりました。とくに新馬のジョウテンファミリは、それなりに期待を持っていたので、あの負けっぷりには正直ガッカリ。パドックでいっしょになった丹下さんが「この芝の千八を制した馬が、今年の新潟2歳ステークスを勝つんじゃない?」というほど、レベル的には高かったと思いますが、それでも14着とは・・・。ま、とにかく叩いての上積み、変わり身に期待するしかありません。
 
それにしても、大幅な馬場改修、スタンド改築を経て、新潟はすばらしい競馬場になりました。ロケーション的に郊外すぎて、「薄暮ができない」などというマイナス面もあるようですが、それを補ってもお釣りがくる。そういっても過言ではないでしょう。いつかここでGIレースをみてみたい。そんなふうに思います。その日だけは特別、新潟駅からのバスを大増便して、無料にするとかね。(笑)
(2006.08.01)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第202回
立秋です。このまま暑い日がずっと続くのかと少々ウンザリしていたところ。秋冬物の通販カタログが続々と送られてくるし、着実に夏は終わりに向かっているのでしょう。そう思うと、この熱気も少し愛おしく感じる今日この頃です。
 
先日、息子が「公園で、おそうじのおじさんにもらった」といって、カブトムシを持ち帰ってきました。さっそくホームセンターで虫飼育キット∴齊ョを買い揃え、飼い始めました。翌日、社宅の階段の壁に、クワガタがはりついていたので、それもいっしょにカゴに入れてやりました。カブトムシがオスで、クワガタがメスなので、ケンカすることもなく、穏やかに共存しているようです。
 
虫を飼うのは初めてなので、インターネットで情報を収集しました。「成虫は、夏の終わりにはほとんどが死んでしまいます」と書いてあったので、少々テンションが下がりましたが、せめて生きているあいだは、楽しくすごしてもらおうと考えることにしました。とはいっても、彼らは夜行性のようで、昼間はほとんど土に潜ったまま。「ボクが仕事にいくときに見ると、2匹とも地上に出ていたよ」と夫。そうか、朝3時に起きないと、カブトムシの姿は見られないんだなぁ。(泣)
 
それにしても、暑い季節は小さな生き物たちが元気です。厩舎にいくと、ネズミが馬房の天井を猛スピードで駆け回っていたりします。ときどき、足を滑らせ、馬の水おけで落命しているネズミがいるとか。ちょっとかわいそうだな・・・。
 
さて、新潟は2開催目に入りました。先週は「岩室温泉」「村上」、今週は「月岡温泉」「瀬波温泉」と、特別競走名に旅心をそそられますが、ここはグッとこらえて・・・と(笑)。ワイド中継で競馬を存分に楽しみたいと思います。「とねっこ2006」「新種牡馬レヴュー」など、夏の恒例企画、みどころいっぱいです。(日程など詳細は、トップページよりリンクを貼ってあります)
(2006.08.08)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第203回
お盆休みです。テレビでは相変わらず帰省ラッシュや海外脱出の混雑ぶりなどが報道されていますが、いつもそれは他人事。日本の競馬にオフシーズンはありません。今日も明日も馬たちは黙々と調教をこなし、週末のレースに備えています。
 
夏場は調教開始時間が早いので、うっかり夜更かしをすると、午前2時半ぐらいから、社宅のあちこちで始まるバイクや車のエンジン音のために、眠るタイミングを失ってしまうことがよくあります。仕事が終わるのも早く、それこそ寝坊でもしようものなら、帰宅した夫に今、起きたばかり≠悟られないようにするのが一苦労。けど、早寝早起きは、思った以上に難しい。特にいま、息子も夏休み中なのでなおさら。自分がいかに怠け体質かということを痛感させられる日々です。
 
さて、先週は、夫の担当馬ガルグリーンが新潟で出走。結果は6着でしたが、内容は悪くなく、ジョッキー曰く「距離が延びれば」という条件つきながら、次に期待を持たせてくれました。
 
ガルグリーンは初戦、2戦目ともにダートの1200メートル戦を走ったのですが、さて、次走は・・・と番組表をみたところ、この新潟開催、2歳のダート戦は1200メートルしかありません。新潟だけかと思いきや、札幌も1000メートルのみ。初めて1800メートル戦が出てくるのが、秋の中山開催3週目。それはまだまだずっと先の話です。2歳戦は6月の福島、函館から始まっているのだから、8月も中旬を過ぎたいま、そろそろダートも中距離の番組があっていいのでは、と思いました。
 
また、芝と比べると、ダートはあまり細かく距離を分けていない競馬場がほとんど。東京なら1300、1400、1600、2100と、わりと充実していますが、ほかは短距離と中距離の2種類だけ・・・といった感じ。「1000メートルだとついていけない、けど、1700メートルではスタミナが持たない」、そんな話をよく耳にします。ひとつの馬場で、何種類もの距離のコースを作るというのは大変なこと。結果的にスタート地点が芝、というコースも当たり前のように存在するのが現状です。
 
与えられたことの中で、どううまく立ち回れるか。強くなるためには、このへんを克服していかなければならないということでしょう。そんなことを考えつつ、ガルグリーンの今後を見守りたいと思っています。
(2006.08.15)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第204回
先々週、カブトムシを拾って飼い始めたことに触れましたが、実はその後、なぜか、頻繁に家の前にカブトムシが飛んでくるようになり、今は先に拾ってきたクワガタと併せ、4匹の大所帯となりました。最初に買った虫ケースは手狭になり、大型サイズに買い替えるほどの熱の入れよう。生まれてこのかた、虫を飼うことだけはあるまい、と思っていましたが、飼ってみると、なかなか楽しいものです。特に角のないメスが、虫ゼリーのカップの奥まで顔をつっこんで、お尻をプリプリ振っている姿はなんとも愛おしい。とはいっても、いまだに虫を触ることはできません。虫の世話をするときは息子に虫を持ってもらい、土を替えたり、エサを与えたりしています。息子も最初のうちはビクビクしていましたが、「触れないんなら、飼わないよ!」といっていたら、今では平気でつかめるようになりました。夏は子どもを成長させます。(笑)
 
さて、夏の甲子園が終了しました。優勝は早稲田実業。私は今は茨城県民ですが生まれ育ったのが西東京なので、早実の応援には力が入りました。また、わが母校の日大鶴ヶ丘は西東京大会の準決勝で早実にサヨナラ負けを喫しているので、その早実が全国優勝したことをとてもうれしく思います。
 
いつしか彼らのお母さんといってもいいくらいの年になりましたが、いつになっても甲子園で闘う高校球児は、ずっと年上の存在に思えるのは不思議です。
 
早実の投手、斉藤佑樹選手は3歳で始めてキャッチボールをしたとき、球が頭に当たり「もう野球をしない」と泣いたそう。「だけど、後にも先にも野球をやめるといったのは、この一度だけ」。新聞の片隅に載っていた彼の父親の話が印象的でした。
 
サッカー選手、警察官、宇宙人・・・日替わりで将来の夢が二転三転する、わが家のドラ息子は、将来何をするんだろうと、目の前で、指にカブトムシがからみついて慌てる彼の姿を笑いながら、未来に思いを馳せる今日この頃。私もいっぱしに人の親なんだと実感する、夏の終わりです。
(2006.08.22)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第205回
夏が終わりに向かっています。日中は暑い暑いといいながら、人間の体は正直なもの。季節の変わり目を微妙に感じ取り、体調を崩し始めた人が周りに何人か出てきました。特に、子ども。それから年配の方。いやいや、私もなんだか不調です。気をつけなくては。
 
さて、夏競馬も今週でひと段落。この夏の象徴的な出来事や、活躍が目立った騎手や上がり馬は? 若手では、前半特に、吉田隼人騎手の貪欲な騎乗が目立ちましたが、勝ち鞍など数字の詳細は別として、大野拓弥騎手、塚田祥雄騎手あたりの騎乗に目がいくことが多かったような気がします。
 
ベテランでは中舘英二騎手。自分より年上のジョッキーが、まだまだ第一線を張っているということは、ほんとうに励みになります。
 
馬の方は、今のところ強烈な印象の上がり馬はいないような・・・。どうなんでしょうか。さしあたって、10月1日・凱旋門賞へ向けて調整中のディープインパクト1頭に、注目が集まっているような状況といえますね。
 
フランスの郊外、シャンティイ競馬場で調整を続けているディープインパクト。そういえば、もうだいぶ前になりますが、会社の研修旅行でヨーロッパを少し回ったことがあり、ちょうど仏ダービーを開催していた同競馬場を訪れたのを思い出しました。当時の記憶を引っ張りだして、イメージを湧かせつつ、ディープインパクト情報のWEB記事や新聞記事などを楽しんでいます。あのときは会社の上司と二人、パリ中心地からワケもわからず切符を買って列車に乗り、よくたどり着いたな〜。今となっては、いい思い出です。
 
さて、今週末は新潟と小倉で2歳の重賞が行われます。新潟2歳ステークスの出走馬に名を連ねていればうれしかったジョウテンファミリは、新馬戦惨敗のあと体調を崩し放牧中。なので、自厩舎ニシノカムシン、そして夫の友人・斉藤誠調教師のマイネルハーバードあたりを応援しようと思います。それにしても、出走予定馬にマイネル∞マイネ≠フ文字の多いこと! 毎年のことながら、さすがですね。
(2006.08.29)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第206回
9月になりました。一旦は涼しくなったかと思いましたが、これからしばらくはまだ暑さのぶり返しが続きそう。空の色はすっかり秋のものとなりましたが、それが気温に反映されるまでには、すこし時間差が必要なのかも。
 
実は、先週の競馬で、悲しいできごとがひとつありました。夫の担当馬、ガルグリーンがレース中に脚を骨折し、予後不良となってしまったのです。私は出先でラジオ実況を聞いていましたが、確かにゴールへ到達したはず。だけど、追い込み馬が後ろからいって、大差のシンガリ負けはいくらなんでも、ちょっとおかしい。何かあったのでは。そう思ってレース後、夫に電話をしたところ、「いま、お線香上げてきたよ・・・」とポツリ。正直、とても悲しかったです。
 
ワイド中継の現場にいたころは、予後不良≠ニいう言葉をもっと事務的に受け止めていました。なぜならいちいち感傷的になっていたら、仕事にならないから。けど、いまは全然ちがうのだということを痛感しています。2日たっても、3日たっても、やっぱりちょっと悲しい。
 
ガルグリーンが入っていた馬房は、寝藁がきれいに片付けられ、四隅に塩が盛られていました。レース翌日、馬房前にそなえられたお線香に火をつけ、手を合わせ、「無念だったね」と一言手向けました。たった3戦、誰の目にも止まらぬようなただの未勝利馬でしたが、せめて自分だけでも、彼の姿を忘れないようにしてやろうと思います。
 
秋競馬が始まります。松岡正海騎手が帰国するという話を耳にしました。彼は先日、ようやく現地で競馬に騎乗したとのこと。パワーアップした姿をみせてもらいたいですね。もっとも、周囲の関係者たちからは「なんだよ、もう帰ってくるのか・・・さてはホームシックか」なんて声も聞こえていますが。(笑)
(2006.09.05)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第207回
吉永正人調教師が亡くなられたそうです。64歳。ご病気で療養されていたということは知っていましたが、それでも突然の悲報には驚きました。年齢的にも、まだまだこれからご活躍できたと思うと、とても残念です。ご冥福をお祈りしたいと思います。
 
吉永調教師とは馬の取材以外では、あいさつする程度で、あまりお話をしたことはありませんでした。ただ、一度、福島の飲み屋でいっしょになったことがあり、それはもう、たいへんな酒豪だと聞いていたので、恐る恐る話かけてみたところ、酔ってはいながらも、とても紳士的なふるまいをされていたのが印象的でした。
 
吉永調教師で思い出すことといえば、かつての奥様である吉永みち子さんがお書きになった「気がつけば騎手の女房」という著書。私は1990年に競馬マスコミの世界に足を踏み入れたわけですが、「とにかく競馬の仕事がしたい」と強く思い続けていたときに、この本を読んで、さらに思いを深めたのを思い出します。
 
そして、もうひとつは、トロピカルストームという馬。そう、板倉真由子の騎手として唯一の勝ち星は、吉永調教師が手がけた馬でのものでした。ミスターシービーとのコンビはあまりにも有名ですが、その騎手人生は決して華々しいばかりではなかった吉永師が、板倉真由子のたったひとつの勲章を授けたということ、本人同志はどう思っているかわからないけど、私はひとり勝手に「ドラマチックだなぁ」と、もう何年も思い続けているのです。
 
人の死にふれるたび、自分の人生はこれでいいのだろうかと自問自答を繰り返してしまう、今日このごろ。それでも、やはり結論は「悔いのないように生きる」というところに落ち着きます。悲しいという気持ちを無駄にしないよう、心掛けていきたいと思います。
(2006.09.12)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第208回
今週に入ってから、また暑くなりました。体調管理がホントにむずかしい! 自分のことだけならまだしも、家族のことを考えると、結構気をつかうものです。それにもちろん、馬たちのことも気になるし(体調の良し悪しが収入に直結ですから)、我が家の唯一のペット、カブトムシたちのことも考えなくてはなりません・・・(笑)。ちなみに、オス2匹、メス1匹、クワガタ1匹が、まだまだ元気でモソモソ動いています。夏がまだ終わっていないということなのでしょうか。
 
競馬の方は、すっかり秋。先週のセントライト記念ではトーセンシャナオーが勝ちました。シャナオー=遮那王、源義経の稚児名なのだそうです。人気薄での勝利に少々驚きましたが、やはり重賞を勝つような馬には、それなりの名前がつけられているのだと思いました。こういうことを、レース前に頭に入れておけば、馬券検討の材料になるかも、なんて。(笑)
 
さて、秋の競馬といえば、一層せつなさを増してくる3歳未勝利戦=Bとりあえず、今の中山開催で通常の3歳未勝利戦は終了。次の4回東京、3回福島のそれぞれ2週目までで、完全に終わりです。しかも東京、福島での未勝利戦は、出走するためにはいくつかの条件をクリアしていなければならず、つまり、何度走っても上位に来られなかった馬には、もう出走権すらないということなのです。
 
ジョッキーのコメントをまとめていると、この時期の未勝利戦は「勝ててよかった」「ホッとしている」といった切実なものが多く、ジョッキーも大変だと感じます。陣営からの「なんとかしてくれ」という願いを、一手に引き受けるわけですから。
 
未勝利戦ゆえ、レースの迫力という点では上のクラスの馬たちにはかないませんが、ゴール前で接戦になったりすると、「さぁ、どっちだ!」と、ついつい熱くなってしまいます。馬はもちろん人間の言葉などわからないと思いますが、レース前に「お前、これで勝てないと、お終いだぞ」なんて、言い続けていたら、思わぬ好結果が出た、なんて話も何度か聞いたことがあります。ワラにもすがりたい・・・とにかく必死だということです。
 
今週、来週は、中山での除外ラッシュを避けるため、札幌へ直前入厩する馬たちも多くいるはずです。少ないチャンスを求め、20時間以上かけて札幌まで運ばれていく3歳未勝利馬たち。とにかく、最後の最後まで一生懸命走る馬たちの姿を、見届けようと思います。
(2006.09.19)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第209回
すっかり涼しくなりました。考えてみれば、ことしもあと3カ月。夏が終わると、あっというまですね。悲しいことに、我が家のカブトムシはすべていなくなってしまいました。亡き骸を埋葬し、ガラにもなく、少しセンチメンタルな気分になりました。傍らで息子が「もう、カブトさん埋めるのめんどくさ〜い」なんていうので、ふと、われに返りましたが。子どもは実に残酷です。
 
話は変わりますが、現在、わたしは臨月の妊婦。お腹のなかに、すいかが丸ごと1個、そんな感じです。馬体重≠ヘプラス10キロ。さすがに腰に響きます。それでもなんとか日常生活を送れていることを思うと、体重500キロの馬たちが、10キロ増えたぐらいは、実は大したことないのかもな・・・。いや、違うか。競走馬は無駄な贅肉をそぎ落として走るアスリート。こちらはもはや50メートル走すらあやしい、ただのおばちゃん。比較するにも値しないよなぁ・・・、やっぱり。(笑)
 
人間は、およそ9カ月間、胎児を親の体内で育て出産に至ります。馬はその期間が11カ月だそうですが、毎年1頭ずつ仔を出すとすると、お腹に何もいない状態は、たった1カ月しかないということ。「とねっこ2006」を見ながら、母馬は偉い!改めてそう思いました。
 
今週末に凱旋門賞出走を控えたディープインパクト。その母、ウインドインハーヘアは非常に仔出しのいい母馬です。空胎がない上に、産駒がみな優秀なのが、またすごい。そして、数年前に自分の手元を巣立っていった息子が、いよいよ世界の頂点に立とうとしている。手がける人たちがそのことを彼女に話していたとしても、本人は今、新しく授かった命を守ることだけに専念しているはず。そう思うと、感慨深い。こうして血が繋がっていくのが、競馬なのです。
(2006.09.26)

美浦村通信「管理人のひとりごと」 第210回
ディープインパクトが渡仏してから、いや、それよりもずっと前から日本の競馬ファンが待ち焦がれていた今年の「凱旋門賞」。いよいよ10月1日(日本時間2日)、ロンシャン競馬場で行われました。
 
テレビ中継のゲストは岡部幸雄氏。いつもは滑らかな口調で話す岡部さんが、何度もつっかえながら話す様子からも、現地にはただならぬ緊張感が漂っているのだと感じました。そんな中、ディープインパクトは日本でみる印象よりも少し大人しく、パドックから馬場入場へと歩を進め、やがてスタートのときを迎えました。
 
結果は3着。3強≠ニいわれた他の2頭、ハリケーンランは4着、シロッコは8着でした。勝ったのはその2頭と同じ厩舎の所属馬である、レイルリンク、3歳馬。
 
この馬の前評判は、3強についで4番手といったところ。凱旋門賞は3歳馬が強い、というデータは明らかで、この馬が勝ったことはまったく不思議ではなかったということでしょう。日本のメディアはディープインパクトが勝てなかった理由をあれこれ書き述べているようですが、最終的には「それが競馬なんだ」と納得するしかないのでしょう。負けたといっても、ほんのわずかの差でしたし。
 
レースをみて思ったのは、マークされることの脅威でした。武豊騎手はもちろんそのことを承知で前にいったのだろうし、それに打ち勝つ力もあるだろうと考えていたはずです。それでも最後に差されてしまった。「狙った獲物は逃さない」。超トップレベルの競馬の怖さを痛感しました。
 
ディープインパクトは帰国後、あと何戦するのかはまだわかりません。果たしてディープを負かす馬は現れるのかどうか。負かすとなるとどんな競馬になるのだろうか。彼には弱いところをみせてほしくないと思う反面、誰かが彼を倒すシーンを見てみたい、という願望もあり、複雑です。
(2006.10.03)

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