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「レース実況アナウンサーは馬券を買うのか」
皆さんからよく聞かれることです。
まあ、競馬が好きなら、まず買うでしょうね。勿論、私は買います。
日本の競馬は皆さんが買う馬券の売り上げで成り立っているのですから、少しでも買うという行為は、競馬を支えることにつながっていくのです。競馬がいつまでも続いていくように、微力ながら貢献しているつもりなんです。こう言って、胸を張っているのは気分がいいですよ。
このあいだのエプソムC、トーヨーデヘアは東京向きと決めつけている馬で、去年のNHKマイルCでも応援しました。今回、久々にチャンスと狙い、直線内からぐんぐん出てきた時には、ヨシヨシと心で叫びながら馬名を連呼していました。ところが、ゴールまであと50米、その外からスルスルとアドマイヤカイザーが交わして行くではありませんか。ゴールインと叫んでから、頭の中には昨秋の毎日王冠のレーシングフォームが浮かんでいました。トゥナンテの2着、天皇賞出走を逃したあのシーンです。そうだ、あれだけ走った馬だったのだ。うーん、残念、しっかり思い出しておけば良かった、と。
馬券を買うという行為は、しっかりした記憶に結びつくという効用があります。たまたま今回は思い出すのが遅かったのでして、成功する場合だってあるのです。
それに、馬をよく知ることにもつながります。知るは楽しみなりで、競馬を楽しむには少額でもいいですから、馬券を買って参加することでしょう。
さらにもう一点、馬券でやられた痛みを知っているかいないかは、その人間の他人を思いやる気持ちを膨らませていくかいかないかにも通じていくはずです。従って、人の痛み、本当によくわかっているつもりです。
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