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2歳世代最初の重賞と言っても、ここから始まるそれぞれのステークスは、やがて集大成されて春へとつながっていきます。その起点となるのが函館2歳S、長い戦いの始まりみたいなものです。
どの馬が勝つかも大切ですが、長い目で見れば、そこにあらわされるレベルの問題の方がずっと大きく、ひとつひとつの積み重ねから、どう見極めていくか、そちらの方がずっと面白い筈です。
例え1200mといっても、そこから将来性をのぞかせる馬もいるもので、果たして今年はどうなのか、手がかりとなるものがあるのかどうか、楽しみはそこにあります。
エンゼルカロ、ヤマノブリザードに続くホッカイドウ競馬勢が上位を占めた場合は、一歩立ち止まってみることになるでしょう。その場合は、キャリアこそ大きな武器と言えるケースで、2歳戦によく見られるパターンです。最大目標は、2歳チャンピオンと考えられ、その先のことはわかりません。
今年のように、早くから全国一斉に新馬戦がスタートした年は、これまではありませんでした。だからどうなるか、ひと夏を越してみて、新たなことが見つかるかもしれません。年内に12あるステークスを、実は系統だてて見分ける必要があるのではないか、今年はそんな風に考えるべきかもしれず、どう分析してみるか、見るポイントを分けてみようかと思っています。
この春の3歳G1戦は、ダービー馬タニノギムレット以外は、いずれも勝ち馬は伏兵でした。実は、去年の今頃では、春につながっていく馬は1頭もいなかったのです。せいぜい次の札幌戦あたりからボツボツ登場したものとか、秋に入ってからデビューしたものばかりがG1馬になっていて、これでは前評判を立てる裏づけはありませんでした。今年がどうなっていくかは、じっくり時間の流れを見ていかなければならないでしょう。
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函館2歳Sで、今年の2歳ステークスの第一歩が踏み出されました。あの大波乱が何を物語っていたか、それを自分なりにクリアしておかないことには前へ進めません。
如何にも重い芝コースの中行われた函館の新馬戦でした。1番人気を背負ったサマーオブキングスが、7月14日に勝った芝1200mで記録した時計が1分16秒1。いくら道悪だったにしろ、ちょっとかかりすぎだったと思います。それでも、良馬場だったらという期待を抱かせたところに、ステークスでの人気になっていました。
実際、出走各馬とも大きな変わり身をみせて、悪コンディションの中でも、それなりのスピード勝負を演じたのです。
サマーオブキングスも、3秒6も時計をつめました。それなのに、アタゴタイショウ、トーホウアスカに1秒前後のおくれをとったのでした。前哨戦がまるで参考にならない内容だったことと、阪神・福島・新潟の各地を戦った2歳馬たちとの比較が、事前に判定しにくいという状況が、この結果を生んだということでした。
アタゴタイショウの戦い方は、自信満々に内をついて走らせたもので、しかも、逃げたトーホウアスカが2着に粘り、後方から追い上げたマイネルモルゲンが追い届かなかったように、レース自体が、先行馬有利の流れを生んでいたことが、波乱の大きな要因であったと思われます。終始、内々の好位を走ったアタゴタイショウも、この先行ペースにしっかり乗っていました。
フジノタカネの4着は、ラベンダー賞の2番手追走がかなわなかったスピード不足を露呈したもので、前哨戦とガラリ一変した、この馬場なりのスピード競馬に適応できなかったことが敗因として考えられます。
この函館2歳Sの結果が、とても先につながるとは思いませんが、早い時期の2歳Sの予想には、馬場差をつかむことも大切です。
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そろそろ、秋をにらむ有力馬がグレードレースに顔を見せるようになりました。すでに実績十分であれば、目標をどこにおいているかで、このローカルの戦い方があります。早い話が久々の再スタート、ローテーションを考えた仕上げ方があるということです。
8月の札幌のクイーンSは、正にそんなレースでした。
この1800mは、小回り平坦コースのためスピード馬が思い切りレースをする場でもあり、それがうまく当たるかどうか、逃げ馬にとっては一か八かのところがあります。ヤマカツスズランに果敢にいどんだダイワルージュにとり、この場面でどう逃げられるか、やってみるだけやってみようという走り方でした。ここで成功すれば、今後、この先輩牝馬のお株を奪うことができるという見通しが立ちます。結果は、オーバーペースを生み大惨敗に終わり、2頭とも力及ばずでした。
こういうハイペースになると折り合ってレースのし易いダイヤモンドビコーが、去年と同様に追い込んできました。この馬は、ハイペースにしか良績がなく、今年の2着は、上出来の部類でした。ティコティコタック、レディパステルの久々の2頭は、いずれもG1馬、この先の目標を見すえているのは明らかです。それぞれに、ゴール前は追い込んできて、見所は十分ありました。再スタートの一戦らしい仕上げであり、レース振りだったと考えていいでしょう。
クイーンSはこういうレースですから、勝ったミツワトップレディ、3着のサクラヴィクトリアは、思い切ったレースで力を試す絶好の舞台でした。
この速いペースを正攻法で堂々と4番手から追い掛けたミツワトップレディも、最後方から一気に追い込んできたサクラヴィクトリアも、どこまでやれるかの思い切った戦法がはまったレースで、秋になると、また別の結果が待っている筈です。
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日本の競馬に君臨し、日本の馬産を世界にアピールしつつあったサンデーサイレンスの突然の死は、あまりにも衝撃的であった。
16歳といえば、あと数年は種付け可能な年齢だけに、馬産地の受けた打撃は大きい。
現役時代に最大のライバルだったイージーゴアとの名勝負は語り草になっているが、評価は常にライバルの方が上だった。ケンタッキーダービー、プリークネスSは先行したサンデーサイレンスが勝ち、ベルモントSだけは逆の流れでイージーゴアが一矢を報いたが、BCクラシックでサンデーが勝って、ライバルに決定的な差をつけた。この活躍は、その生い立ちから、アメリカン・ドリームと称えられた。
しかし、それでも種牡馬としての評価は得られず日本に輸入されたというのだから、わからないものだ。そして、この大成功。一方のイージーゴアは、その後、さしたる成果を上げることなく、平成6年、9歳でこの世を去っている。
さて、このサンデーサイレンスの死をどう捉えるかだが、種牡馬としてのピークは一般的には、12歳から16歳ぐらいと言われているので、その死を悼みつつも、むしろ、2世種牡馬群に期待を抱く方に持っていきたいと思う。偉大なるサンデーサイレンス系の確立、これこそ、今後の馬産地の命題であろう。
2世群で一流競走馬だったもののうち、サイレンススズカが不慮の死を迎えた以外は、ことごとく種牡馬入りを遂げている。
これからは、これら2世種牡馬たちに産駒は分散され、その中から、本流を形成する馬がどれになっていくのか、しばらくは、この点に興味が集中していくことになる。
そして、この潮流が、サンデーサイレンスが見ることのかなわなかった世界に向かって行くことを願いたい。さらに、種牡馬ピーク時の産駒は、今、ターフを走っていることもつけ加えておきたい。合掌。
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夏の牝馬は強いの言葉で片づけていいのかどうか。新潟記念・トーワトレジャーの勝利をどう解釈するかで、迷っています。
去年、今年と、新しいコースになってからの新潟記念の傾向として、実績馬よりも、ここに来てプラス・アルファのある馬に利のある2000mと解釈すべきという見方が、はっきりしているようです。
去年の1着馬サンプレイスは、準オープンを勝ってここに臨み、2着エアスマップは、6歳になってオープン入りし3ヶ月の休養から函館で2度叩いてここに挑戦していました。今年の5歳牝馬トーワトレジャーは、元々3歳秋のローズS、秋華賞でともに3着しながら低迷を続けていた馬で、前走、函館記念3着で力が甦ってきたと見られていました。
そして、2着アグネススペシャルはフジキセキの全弟で、春から夏にかけてのし上がってきた馬。ともに、準オープンの身でありながらの好走でした。
実績面では、有馬記念2着があるアメリカンボス、去年2着のあと秋にオールカマーを勝っているエアスマップ、重賞の常連ウインマーベラスが上というのは、衆目の一致するところでした。
この3頭がいずれも上位に入れなかったところが、これからの新潟記念を暗示していると思うのです。
今年の1、2着馬は、6月の東京で対戦していて、ここで勝ったアグネススペシャルが54キロ、4着に敗れたトーワトレジャーが51キロの軽量だったのですが、コース取りなどを考えると、両者の力は互角とみていいでしょう。2000m・1分58秒0は、去年より1秒も遅い点などを考慮すると、秋に入ってからの期待を持つのは早計かもしれません。それでも、新潟記念のひとつの傾向は見えてきました。プラス・アルファの見える馬、これこそ夏のローカル重賞で好走する条件なのだと、今は答えとしておきます。
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