重賞の扉 第1回 長岡一也
「NHKマイルC」
<レースの傾向>
3歳馬、春のベストマイラー決定戦。平成8年に創設、第6回の平成13年まで外国産馬が1・2着を独占したが、それ以後は距離適性のある内国産馬が活躍。牡馬57キロに対し牝馬は55キロで走れるため有利で、去年は上位を独占した。牡馬一級戦がダービーを目標とするので、今後は牝馬にも注目したい。
 
クロフネキングカメハメハエルコンドルパサーなど超ド級ならともかくも、1分33秒台の決着はどの馬にもハードだ。スピードだけでは乗り切れず、タフさがもとめられる。重賞の実績、1800メートル以上での好走歴が参考になる。
 
<今年の対策>
ステキシンスケクンゴウゴウキリシマファイングレインアドマイヤカリブなど逃げ・先行馬が揃った。ニュージーランドTを好位で差し切ったマイネルスケルツィにとり速い流れは戦いやすい。きさらぎ賞3着から底力は認められる。
皐月賞5着のフサイチリシャールがどう戦うか。先行力で実績を残してきただけに、よほど恵まれないと苦しく、これより、ニュージーランドTで末脚の光ったロジックアポロノサトリの持久力、南半球生まれで斤量が55キロのキンシャサノキセキも息の長い末脚で魅力があり、マイネルスケルツィの相手は上記4頭を。
 
馬連  1−6・1−4・1−18・1−15
(2005.05.05)

重賞の扉 第2回 長岡一也
「ヴィクトリアマイル」
<レースの傾向>
生まれ変わった古馬牝馬路線の春のマイル女王決定戦。記念すべき第1回で、早くからこれを目標とする強豪が出てきた。牝馬同志、東京のマイル戦というのがポイント。
NHKマイルCや安田記念に見るように、消耗の激しいレースになる。マイルがギリギリのタイプでは乗り切れない。
 
<今年の対策>
スピードと切れ味で勝負するラインクラフトが昨年NHKマイルCを勝ったときのペースは、3ハロン35秒5と緩かった。このメンバー、牝馬同志だから、そんなに速くなりそうもない。流れは、ラインクラフトに味方する。これと、牡馬相手に東京のGI戦線で頑張ってきたダンスインザムードとは互角。マイルから中距離までこなす万能型で、タフなレースになればこちらか。この2頭が主力で、当然エアメサイアも。1400mの阪神牝馬Sより、ラインクラフトとの差は少なくなる。押さえに左回りだとガラリ一変するヤマニンアラバスタ。時計がかかるようだとくい込める。
 
3連単  1,6 − 1,6,18 − 1,6,16,18
(2005.05.12)

重賞の扉 第3回 長岡一也
「オークス」
<レースの傾向>
名牝への道、ここを勝つことで将来が約束される。
出走全馬が未経験の距離だけに、惑星馬が浮上するかがポイント。だが、圧倒的に桜花賞組が好結果を出してきた。桜花賞から800メートル延びるといっても、緩いペースになることが多く、距離の適性が問われないためだ。
桜花賞との関連をみるとき、緩いペースに折り合えるかどうかを検証したい。上位馬でその点に不安があるとき、フローラS、忘れな草賞組などから伏兵を捜すことになる。
 
<今年の対策>
キストゥヘヴンは、桜花賞もフラワーCもペースが上がったことでうまく折り合えた。緩いペースに我慢が効くかどうか。アドマイヤキッスは、この距離でもう少し前で競馬ができる。馬場が渋ることもあわせ、こちらの方が上位。キストゥヘヴンコイウタなど桜花賞組は、キャリアと実績があっても押さえに回し、底を見せていないカワカミプリンスニシノフジムスメと脚質の異なる2頭を相手候補に加える。
 
(2005.05.19)

重賞の扉 第4回 長岡一也
「日本ダービー」
<レースの傾向>
すべてのホースマンが目標とする競馬の祭典。
とにかく、ここに名を連ねることに心血を注ぐだけに、その能力はもちろん、戦い抜く余力があるかがポイント。
 
まず、皐月賞の評価を下すこと。今年は力のいる馬場コンディションだったので、これを1分59秒9で駆け抜けたメイショウサムソン以下の上位馬の実力は信じていい。あとは、東京の2400mの適性を考えたい。他の路線組は、勢いの感じられるものを。
 
<今年の対策>
距離適性から、重厚な血統のメイショウサムソンは、馬場が重くなりそうなのでこれが味方しそうだ。皐月賞では、後方でゆっくり構えていたフサイチジャンクが、長い直線で魅力を増す。アドマイヤムーンは、いい脚が長く続かないので展開ひとつ。そんなにペースが速くならない場合に浮上する。青葉賞のアドマイヤメインは、母父ヘクタープロテクターが気になり、GIを勝つ迫力に欠けるので、京都新聞杯を勝って勢いのあるトーホウアランを圏内に。あとは皐月賞では外々を回って苦戦したサクラメガワンダーを。
 
(2005.05.26)

重賞の扉 第5回 長岡一也
「安田記念」
<レースの傾向>
平成5年から国際競走に。以来毎年のように外国馬の出走があり、ジャパンカップは別格として、このレースほど国際色豊かなレースはない。
13年間で30頭もの出走があり、特に香港勢の活躍が目につく。“アジアマイルチャレンジ”として注目も。
 
この5年間、1000メートルのラップが57秒台、緩みない流れで厳しいレースになっている。1番人気は7連敗中。中距離重賞での実績が生きる。父母どちらかにノーザンダンサー系の血が入っているものの好走が目立っている。
 
<今年の対策>
日本側GI馬が7頭、去年の出走馬が11頭もいて、ほぼ再戦ムード。
中で、以後重賞2勝してきたカンパニーの充実ぶりが目をひく。去年よりローテーションにゆとりがあり、この決め手が脅威。
あとは横一線で微妙だが、東京に不安の残るダイワメジャー、ヴィクトリアマイル優勝のダンスインザムード、去年4着ながら不利のあった香港のブリッシュラック、自在なレースができるオレハマッテルゼなど好調馬を圏内に。押さえに、武豊騎手で新味が期待されるテレグノシスを。
 
(2006.06.02)

重賞の扉 第6回 長岡一也
「エプソムカップ」
<レースの傾向>
JRAが番組の大改革を行なったのが、昭和59年。エプソムカップはこのとき創設された。
春競馬の締めくくりの1800メートルのハンデ戦だったのが、平成8年の第13回から別定戦に。それまではっきりした傾向の見えない中距離戦だったのが、重賞やオープン戦を戦い続ける歴戦の兵の活躍が目立つように変化している。
 
宝塚記念を控えているので、確たる中心馬がいないのが例年の傾向。5歳馬、4歳馬の順に好成績をあげている。重賞初制覇なら、秋の飛躍ものぞめる。
 
<今年の対策>
秋のGI戦線をのぞむマチカネキララは、東京コース4戦4勝。待望の初重賞制覇に王手がかかっている。中山のエイプリルSと金杯との比較から、十分に資格がある。ただ人気がありすぎるので、これと遜色ないコンラッドの方を中心に。重賞での実績が、すでにある。長く使う脚が魅力のダンスインザモアも展開次第では好勝負に。上記3頭にノドの手術で不安が一掃されたペールギュントの食い込みに期待する。そしてもう1頭は実績十分のグラスボンバーの変わり身を。
 
(2006.06.09)

重賞の扉 第7回 長岡一也
「マーメイドS(GIII)」
<レースの傾向>
1996年創設、3歳以上の牝馬の別定戦。距離2000mでスタートしたが、今年は阪神改修工事のため、京都内回りのハンデ戦として行われる。また、去年までは福島牝馬Sから愛知杯と進んだ馬が多く出走していたが、愛知杯が6月から12月に移設され、これまでの傾向からガラリ一変。ヴィクトリアマイルとの関連が大きなポイントに。GT連対馬は背負っても強い。条件級からの臨戦は苦しいというのが基本で、あとは京都の内回り巧者を捜したい。
 
<今年の対策>
京都2000mと言えば、秋華賞の実績をまず考えたい。ヤマニンシュクルは2着の実績はあるが、脚質から外を回らせられる不利があり、押さえの一頭。同様にライラプスオリエントチャームも圏内の一頭という考え方でいいだろう。内回りはやはり、先行力がある方が良く、京都牝馬Sで勝っているマイネサマンサが軸馬として有力。上記の馬たちの他では、一瞬の脚が小回り向きと思える、武豊のレクレドール、51キロが魅力のプリンセスグレースを。
 
(2006.06.16)

重賞の扉 第8回 長岡一也
「宝塚記念」
<レースの傾向>
レースの輪郭がはっきりしないのがこのGI戦で、出走馬のテーマ別に考えるのが毎年の例。
 
今年は、京都の芝2200メートル。直線は平坦で、これでいくと内枠で前に行けるマイラー型が有利だが、ディープインパクトの存在があまりにも大きい。
これまでになかったレースシーンを期待するが、これとて、ディープの独壇場を予想すれば、そのあおりを受けないものに、2,3着の可能性を見出すべきだろう。
 
<今年の対策>
このコースだと、スピードの持続力がものを言う。ロンシャンへの壮行レースなら、ディープインパクトが早めにマクって4角では先頭というシーンで他馬を圧倒する。
あおりを受けるのは、コスモバルク。どこかで先頭に立って出ていくのが自分の形で、ディープの衝撃にどう耐えるか。
マイラー有利なコース形態で、ハットトリックが面白い。いずれも切れ味勝負、これに徹することで2番手に浮上も。
あとは実績通りでまぎれは考えにくく、リンカーンアイポッパー。厳しい流れなら底力で。
 
(2006.06.23)

重賞の扉 第9回 長岡一也
「ラジオNIKKEI 賞」
<レースの傾向>
従来のラジオたんぱ賞がレース名変更になり、別定戦からハンデ戦に。
 
多くは春のクラシックをめざしたが、その大半がかなわなかった。それだけに、格が通用せず、近走の勢いを重視し、福島の小回り1800メートルに合う脚質という視点から検討したい。
 
一応の基準として、芝1800メートル以上で連対を果たした実績があるかどうかを見たい。これまでのレースから、前半からペースが上がり、差し・追い込みが決まると予測できるのも特徴に。
 
<今年の対策>
どれが行くにしても、落ち着いた展開は考えにくい。短い直線でも、追い込みのトウショウシロッコの1800メートルの持ちタイムは抜けている。前走、中京での走りから小回りでも問題ないだろう。
 
これより位置取りが前になるタマモサポートトップオブツヨシには、変わり身という期待がある。特に、レベルの高かったスプリングSで好走したタマモサポートには、ハンデ面で強調できる。
 
直線でもつれた場合は、切れ味で安定した走りが続いたソングオブウインドアサクサゼットキを圏内に。
 
(2006.06.30)

重賞の扉 第10回 長岡一也
「七夕賞」
<レースの傾向>
昨年、1番人気の連敗が26でストップしたが、10頭立てでトップハンデが56キロではまぎれが少ないとみるべきで、荒れるハンデ重賞には違いない。
 
ただ、同じ中距離のローカル重賞、北九州記念がスプリント重賞になったため、サマー2000シリーズ第一弾の七夕賞の立場に変化がみられる。
夏を目標にする関西馬の出番が多くなり、これから新しい歴史を刻むことになるだろう。
 
パワーのあるマイラー型が有利で、多頭数の時は軽量の先行馬に要注意。
 
<今年の対策>
昨秋、福島記念を勝っているグラスボンバーは、重馬場のエプソムC・2着で復調をみせた。タイムのかかる馬場は歓迎だし、ハイペースも合っている。
 
サマーシリーズの主役の座を狙う小倉三冠馬メイショウカイドウも、速い流れはいい。58キロでレコード勝ちがあるが、59キロと初コースが割引き。
コンゴウリキシオーは、ハンデと展開が微妙で、先行勢の中では、52キロのエクスプロイトと、叩き一変が期待されるシャーディーナイスの51キロが魅力。
 
(2006.07.07)

バックナンバー一覧へ戻る>>>